〔036〕谷川岳 (1,977m)

標高差:662m

2005年08月19日(当時56歳)


日本百名山に戻る

群馬県利根郡みなかみ町湯桧曽
−−− 土合口 天神平 避難小屋 天狗の溜まり場 肩ノ小屋 トマの耳 オキの耳
登り 8:00 8:13 8:43 9:24 10:00 10:07 10:24
下り 12:30 12:15 11:50 −−− −−− −−− 10:50
登り:2時間11分下り:1時間25分 (下りは雨が降ってきて休憩無しで降りてしまう)
前日の移動(予定変更)
  至仏山を登り終え、鳩待峠から武尊山登山口へ移動を始めたが、道中にコンビニが無く、水上町まで出て食料を買出しすることにした。 水上町まで出てしまえば谷川岳も直ぐ近くになる。 谷川岳は明後日の予定であるが明後日は土曜日、谷川岳は人出が多いかもしれないと思い始め、急遽、予定を変更し、谷川岳を先に登ることにした。 谷川岳はロープウエイを使わずに絶対に下から登ると決めていたので、マチガ沢の登山口にある駐車場行くが車は1台も来ていない。 後で判ったことであるが、車中泊する場合、車はトイレのある一ノ倉沢の駐車場に停めて、あくる日に登山口に移動するのが一般的らしい。
そうとは知らずマチガ沢の登山口で車中泊をすることにした。 蒸し暑いので車の窓を開けていると蚊に一杯刺された。
登山当日(予定変更)
  朝、4時に目が覚める。 トイレのある一ノ倉沢に移動するが一ノ倉沢の駐車場にも車は2台しか停まっていない。 ここのトイレはびっくりする程きれいで悪臭も全然ない。 一ノ倉沢から見る一ノ倉はこれを見る為だけのトレッキングコースになっている程、絶景である。 目の前、直近に一ノ倉の壁が聳えているが、山頂付近にはガスが掛かり全容が見えないのが残念であった。

  谷川岳はマチガ沢から一ノ倉尾根を眺めながら登るつもりであったが、ガスが掛かってしまうと、下から登るのは
しんどいだけの話しになってしまう。 ロープウエイを使おうかと思い始める。
しばらくガス待ちするがガスが切れてくれない、どうしょうかと悩んでいる内に時間がどんどん経って行く。
結局、最終判断はロープウエイとなるが、心の中は依然うウジウジしている。 ロープウエイ乗場の駐車場は有料で
500円取られるので歩いて5分程の道路脇に車を止める。

一ノ倉沢駐車場 広い駐車場にはきれいなトイレがあり目の前に魔の山と呼ばれている一ノ倉の岩壁が広がっている。
この急峻な岩壁を見た途端、下から登る気力が薄れてゆく。

谷川岳ロープウェイに乗る
8時00分の始発に乗るが、30秒毎に出ているので慌てて乗る必要はなかった。約10分で天神平の駅に着く。ここから更にリフトに乗って天神峠に向う人が多いが、私は山腹を歩いて山頂へ向う。

天神尾根コース(水上町のHPより)
  土合口から天神平までの2.3kmを10分で結ぶ谷川岳ロープウェーを利用する。 天神平から天神峠へ架かるリフトもあるが、利用しなくとも時間的には違いがないので、リフト乗場の脇からのルートで登山を開始します。 熊穴避難小屋までの間は多少のアップダウンがあるが、比較的平坦な木道歩きとなる。 熊穴避難小屋は10人程度収容のきれいな小屋なので、休憩するには最適の場所です。 小屋をすぎるといよいよ勾配がきつくなるが、10分も登ると樹林帯を抜け展望が広がるため、苦しさも和らぐ。
右手の西黒沢をへだてて西黒尾根から山頂を目指す登山者の姿が見え、左手には谷川岳南面の幕岩を始め雄大な岩壁を望むことができる。登山道はどんどん高度上げていき、最後の休憩に最適の天狗の腰かけ岩に着く。一休みしたら最後のがんばりで、トマノ耳に到着。山頂のオキノ耳(1,977m)へは15分で着く。 山頂での展望は抜群で、遠く富士山から北アルプスの一角まで展望でき、上越国境の山並みが連なる姿は雄大です。
悪天候などの際の休憩は、肩の小屋(4月下旬から11月上旬まで有人・収容人員50人)が便利です。
山頂での展望を十分に楽しんだら下山しましょう。 山頂からは天神尾根コース以外に、西黒尾根へ下るコースがあるが、初心者は天神尾根コースを選びましょう。 ガスが濃いときに下山路を間違わないように注意しましょう。 また、雨の時などは、木道が滑りやすいので特に下山時には注意しましょう。

天神平からは緩やかな登り下りを繰り返しながら雑木林の中を歩く。
”熊穴沢避難小屋”の中は休息小屋の感じで、泊れる雰囲気ではない。ここはいわお新道への分岐点にもなっている。
下山時に入り込まない様に注意する必要がある。

1時間32分、天狗の溜まり場から続く尾根道前方に
”三度笠”の変なおやじが歩いていた。

2時間丁度にて営業山小屋である ”肩ノ小屋”を通過する。

追い付いて見ると谷川岳の名物おやじだった。
ザックには目標3,000回、現在2,558回
と書かれ
ている。 ロープウェイを使って登っているので金が
掛かってしょうがないと言っていた。

”トマの耳”から ”オキの耳”までは20分程の距離。 2千mに満たない山であるが
尾根からの急峻な落込みは高度感たっぷりでアルプスを歩いている様な景観が続く。
写真の方は東京から来られた岡崎さん(57歳)、天狗の溜まり場から一緒させてもらい、
下山、下山後の一ノ倉見物も付き合って貰った。

”肩ノ小屋”から少し登り2時間06分にて、双耳峰の
南側である ”トマの耳”(1,963m)に着く。
生憎、ガスで覆われ展望は得られなかった。

2時間11分を要して最高峰の ”オキの耳”(1,977m)に着く。

”オキの耳”に向う途中で ”トマの耳”を振り返り見る。 残念ながらガスっている。
写真のモデル?は ”天狗の溜まり場”で知合った岡崎さん。

前方に見え出したピークが ”オキの耳”。 ガスは切れて来た。

トマの耳山頂では
  登山口まで車で送って行った赤穂から来られた御夫婦と再会する。 西黒尾根から4時間で登れたらしい。
4時間で・・・と聞いて俺も下から登ればよかったと大後悔をする。 親子三代で来られたお孫さんが山頂で
扱けたので絆創膏をあげたが、この親子三代さんとはこの後の2山でも出会うことになる。
下山時に雨
  ゆっくり休憩して岡崎さんと下山する。 岡崎さんの足は速く、付いて行くのに必死となる。
11時35分頃に小雨が降ってきた。 岡崎さんはカッパを着るが俺は直ぐに止むだろうと着ずに歩く。
避難小屋を過ぎる辺りから雨足は強くなってきたが、既にズブ濡れなのでそのまま天神平駅まで行ってし
まう。 途中、観光客数名とすれ違うが、一様に ”山頂までは遠いですか?”と聞いてくた。
ロープウェイ駅を降りてついでに山頂もの心意気なんだろうが、”そんな靴では止めときなさい”と注意
勧告だけはしておく。 12時15分に天神平駅に到着、往復4時間弱で谷川岳を終えた

今日の温泉
 下山後は300円の ”諏訪ノ湯”と決めていたが金曜日は休業日なので、
湯テルメ谷川”(500円)に入る。 湯テルメ谷川は道の駅で100円割引券が貰えるので400円となり、露天風呂が沢沿いに降りたところにあるので雰囲気は中々良かった。
暇潰しに
  昼過ぎに下山したもので時間が余って暇でしょうがない。 早く武尊山の登山口に行ってもしょうがないと思い、道の駅 ”水紀行館”に行って時間を潰す。 利根川ではラフティングをやっていたが、流速が遅く面白そうには見えなかった。 もっと急流の部分もあるのだろうか?
武尊山登山口へ移動
  コンビニでビールと明日のおにぎりを買って武尊神社から林道に入る。 林道は離合出来ない程狭く、荒れている。 駐車スペースまでは1.7kmの道程であるがもっと長い様に感じた。 駐車スペースには車が1台も来ておらず、本当にここでよいのだろうかと心配になってくる。 林道は更に続いているが路面は荒れており倒木もあるので先には進めない。 夜になってカミナリが鳴る大雨となり明日の天気の心配しながらビールを呑んで寝てしまう。

一ノ倉沢観光(本日3回目)
  土合口駅から歩いて行く予定だった岡崎さんを誘って、一ノ倉沢へ行ってみるが、
車道は一ノ沢観光のトレッキングコース(往復2時間)になっており、早朝と違い
人と車が狭い道に溢れ返っていた。  まだ雨は降り続いているが、雨が降っている
方がガスが切れるのではの淡い期待は裏切られ、益々、一ノ沢は見えない状態だった。 胸にバッチを付けた観光ツアーの連中が沢山来ているが、1時間歩いてこの景観では気の毒過ぎる。
  左写真はあくる日に来た時に写したものであるが、4回目にしても山頂稜線のガスは切れてくれなかった。 クライマーが4名入っているとのことで望遠レンズで監視しているおっさんがいたが、無愛想なおっさんでどこに張り付いているのか教えてくれなかった。 多分、観光客に何回も聞かれて嫌気が挿しているんだろう。 過去に770名の死者を出している谷川岳も道具の発達した今日では遭難者も少ないのであろうと思う。 それより高齢者ハイカーの遭難の方が多いかも。

下山時、ガスが少し切れたのでトマの耳を写す。
晴天時にもう一度来たい景観であった。

トータル:3時間55分

魔の山 ”一ノ倉”(ウィキペディアから)
  朝、5時半に一ノ倉沢に行った時にはガスに覆われ一ノ倉はほとんど見ることが出来なかった。
マチガ沢からの登山を諦め、時間が余ったので8時前にもう一度、一ノ倉沢に行ってみるとガスは
山頂部のみなっていた。ガス待ちするが切れてくれないので下山後、もう一度来ることにする。
一ノ倉沢を始めロック・クライミングのメッカでもある。そのため遭難者の数も群を抜いて多い。
昭和6年(1931年)から統計が開始された谷川岳遭難事故記録によると2000年までに770名もの登山家が
遭難死している(エベレストは178人)。 1960年には岩壁での遭難事故で、救助隊が近づけず、災害派
遣された陸上自衛隊の部隊が射撃してザイルを切断。 遺体を収容したこともあった。

ロープウェイの駅を降りると周辺はお花畑となっている。
穏やかな道を樹林帯へ入って行く。

今朝、二度目に行った時には少しはガスが切れていたが、山頂部稜線までは見えなかった。

谷川岳ロープウェイ土合口駅。

天神平駅からは天神峠へのリフトが近接している。

R・Wを降りてから40分で ”熊穴沢避難小屋”に着く。

天神平から避難小屋まで2.1km、山頂までは1.8kmの表示あり。
”避難小屋”を過ぎると急登となり鎖場も多くなる。
岩のグリップは良いので登り易い。
1時間20分、避難小屋からの登り途中から ”西黒尾根”の登山道が見えてきた。
予定通りならあの道を歩いていたはずなのだが・・・
リンドウがあちこちに咲いていたが、
曇り空なので花は開いていなかった。
リンドウの花は晴れないと開かない。
深田久弥著の「日本百名山」から
  東京から近く、二千mに近い高度を持ち、しかも標高のわりに岩根こごしい高山的風貌をそなえているからでもあろうが、はやり人気の大きな理由は谷川岳という評判にあるのだろう。 これほどしばしば人の耳を打つ山の名は少ない。 絶えず何か事件を起こしている。
'05年度、上信越の山遠征
08/17 08/18 08/19 08/20 08/21
巻機山 至仏山 谷川岳 武尊山 苗場山
日本百名山』  一ノ倉沢からの展望が凄かったので、何度も見に行った。
平気で立っている連中の向こう側は何百mの崖になっている。
たにがわだけ
Road Map :関越道を水上ICで下りてR291を北進し、土合口に至る。
Route Map
:谷川岳RWを利用して、オキノの耳までを往復する。
観光客で賑わう ”一ノ倉沢”











します
アスチルベによく似た ”シモツケソウ”
”ザンゲ岩”は展望地のはずであったが、ガスってしまい
壮大な展望を得ることが出来なかった。
”西黒尾根登山道”にある ”ザンゲ岩”に寄り道してみた。
2023年11月10日改定